【ガラリShowcase】ワクイアキラ　「怒涛侘如座像（どとうワビーニョざぞう）」

陶芸家ワクイアキラによる「上町祭屋台・怒濤図」をオマージュした陶芸作品。

サイズ：W13cm×D6×H19.5

＜オマージュ作品への思い＞

小学生のときに社会見学で訪れた北斎館で見た「怒涛図」。ずっと記憶の奥底に沈んでいた、あの時感じた“何か”がようやく浮かび上り、自分のかたちとして現れたような感覚を持ちました。同時に自分も「“未来の誰か”の中で、何かが動き出すようなものをつくりたい」と感じました。

　北斎の波から感じた、エネルギーの動き。それはいつも変化し続けていて、だけど確かに何かを運んでいる。記憶だったり、感情だったり、祈りだったり…… 　自分自身が幼い頃にみて、心のどこかに残っていたものがカタチや感情として現れたこの経験のように、この「波」が揺れ動いて、いつか別のかたちで立ち上がるなら、それがアートとして一番強く、遠くへ届いた瞬間だと思います。

＜作家紹介：ワクイアキラ＞

長野県生まれ。現代版の土偶や火焔土器などユーモアあふれるオリジナル作品を手がける陶芸家。VRやプロジェクションマッピングなどの現代技術を用いた3DCGアーティストとしての活動も行っている。東京、ニューヨーク、北京など国内外で個展の開催やグループ展に参加。

　また同小布施町岩松院にて、３D作品の水晶「八方睨鳳凰乃玉」が展示されている。